神様修行はじめます! 其の三
完全頭の中お花畑キラキラ状態で、艶光りする木の廊下を駆け抜け、あたしは自室に向かう。


急がなきゃ。彼が待っていてくれるの。


襖を開けると、あの美貌が微笑んであたしを迎えてくれる。

そしてそして・・・


『お帰り、天内君』


両腕を広げて、待ち構えたようにあたしを強く抱きしめてくれるのよ~!


おほほほ~~っ!!


踊るような足取りで自室の前に立ち、白い襖を勢い良く開けた。


「門川君! たっだいまー!!」


あたしは大きく広げた両腕で、指先をくぃくぃとリズミカルに曲げる。


さあカモぉーン! 来い来――い!

どおぉ―――んと、来い・・・・・


・・・・・・・


あれ?


―― ガラ―――ン・・・


部屋の中には誰もいなかった。見慣れたいつもの調度品だけ。


シンと静まり返っている。


「・・・・・」

「永久なら別室におるぞ」

「へ?」

「来客があっての。そちらに対応しておる」

「早く言ってよ! そーゆー事は!」

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