神様修行はじめます! 其の三
絹糸を抱き上げようとした時、ピシッと印を組む音がした。
振り向くと、セバスチャンさんが険しい表情で指先を頭上高く掲げている。
足元からズズズッと鈍い振動音が伝わってきた。
げっ!? これはセバスチャンさんのツタが蠢く音!
・・・やばいーっ!!
過去の苦い経験が骨身に染みているあたしは、絹糸を胸に抱えてとっさに警戒した。
セバスチャンさん鬼神モードが降臨する!
みんな、退避退避!
ここってシェルター無いのー!?
ズズズ!・・・ズズッ・・・
ズ・・・ゥ・・・・・・
・・・え??
振動が徐々に小さくなり、すぐに静かになった。
あたしは呆然と足元の様子を伺う。
もうピクリとも動きは感じられず、シンと静まり返ってしまっている。
セバスチャンさんがチッと舌打ちして呟いた。
「・・・ナメた真似しやがって・・・」
絹糸の変化もセバスチャンさんの術も、まったく発動しない??
ホホホと愉快そうな笑い声が聞こえた。
「ここは端境の総力を結集して作られた結界。いかなる術の発動も叶わぬ」
大きく肩を揺らし、マロさんはさも自慢げに宣言する。
「発動はおろか、ここから出る事すら叶わぬぞ。お前達は閉じ込められたのだ」
じゃあ、ずっと屋敷に篭もって力を溜め込んでいたのは・・・
このため!?
最初からあたし達を、ううん、門川君を罠にはめる計画だったの!?
だから承認の書を渡さなかったんだ!
いずれ痺れを切らした門川君が、自分からここに飛び込んでくるのを狙って!
振り向くと、セバスチャンさんが険しい表情で指先を頭上高く掲げている。
足元からズズズッと鈍い振動音が伝わってきた。
げっ!? これはセバスチャンさんのツタが蠢く音!
・・・やばいーっ!!
過去の苦い経験が骨身に染みているあたしは、絹糸を胸に抱えてとっさに警戒した。
セバスチャンさん鬼神モードが降臨する!
みんな、退避退避!
ここってシェルター無いのー!?
ズズズ!・・・ズズッ・・・
ズ・・・ゥ・・・・・・
・・・え??
振動が徐々に小さくなり、すぐに静かになった。
あたしは呆然と足元の様子を伺う。
もうピクリとも動きは感じられず、シンと静まり返ってしまっている。
セバスチャンさんがチッと舌打ちして呟いた。
「・・・ナメた真似しやがって・・・」
絹糸の変化もセバスチャンさんの術も、まったく発動しない??
ホホホと愉快そうな笑い声が聞こえた。
「ここは端境の総力を結集して作られた結界。いかなる術の発動も叶わぬ」
大きく肩を揺らし、マロさんはさも自慢げに宣言する。
「発動はおろか、ここから出る事すら叶わぬぞ。お前達は閉じ込められたのだ」
じゃあ、ずっと屋敷に篭もって力を溜め込んでいたのは・・・
このため!?
最初からあたし達を、ううん、門川君を罠にはめる計画だったの!?
だから承認の書を渡さなかったんだ!
いずれ痺れを切らした門川君が、自分からここに飛び込んでくるのを狙って!