神様修行はじめます! 其の三
「でもあたしって、牛に乗ったこと無いんだけど・・・」
「ぼくも牛に乗ったこと無いです」
凍雨君が大きな目を不安の色に染めている。
だよね。まぁ大抵の人は未経験だと思う。
ましてやトラック並みに爆走する牛なんて。
雪原走るよりこっちの方がよほど技術的に大変なんじゃない?
なんかこの牛って、大型免許あたり取得してないと乗ったら法律違反になっちゃうような気もするし。
「あうあ、あうぅ~~!」
「え? しま子、牛に乗れるの?」
「あっあっ!」
あたしの服をツンツン引っ張っていたしま子が、自分を指差しながら自慢そうに頷いた。
そういやしま子、権田原で過ごしていた時に本当に牛と仲良くしてたもんね。
その時に習得したんだろうか。
・・・芸は身を助けるって、こゆ事?
「じ、じゃあ、お願いするよ。あたしを乗せてね?」
「うああ~」
「あの! ぼくはどうすればいいですか?」
凍雨君が慌てて手を上げる。
牛の背中はふたり乗るぐらいで精一杯。三人はちょっと無理そう。
「大丈夫ですわ。アンソニーがいますもの」
「え!? ぼ、ぼくペンギンに乗るんですか!?」
「何おっしゃってますの? ペンギンになんて乗れるわけがありませんでしょ?」
「・・・そうですよね。あぁ無駄にビックリした」
「アンソニーが牛に乗るんですのよ」
・・・・・
はい?
「ですから、アンソニーが牛に乗って凍雨さんを権田原までお連れいたしますわ」
「はあぁ!? ペンギンが乗牛するんですかあ!?」
「そうですわ。当然でしょう?」
ごく普通の顔でそう断言するお岩さん。
驚愕するあたしと凍雨君の視界に、ちょっと凄い光景が見えた。
アンソニーが、いつの間にかちゃっかり牛の頭の上に乗っかってる・・・。
キリリと引き締まった雄々しい表情で、しっかりと前方を見据えながら・・・。
「ぼくも牛に乗ったこと無いです」
凍雨君が大きな目を不安の色に染めている。
だよね。まぁ大抵の人は未経験だと思う。
ましてやトラック並みに爆走する牛なんて。
雪原走るよりこっちの方がよほど技術的に大変なんじゃない?
なんかこの牛って、大型免許あたり取得してないと乗ったら法律違反になっちゃうような気もするし。
「あうあ、あうぅ~~!」
「え? しま子、牛に乗れるの?」
「あっあっ!」
あたしの服をツンツン引っ張っていたしま子が、自分を指差しながら自慢そうに頷いた。
そういやしま子、権田原で過ごしていた時に本当に牛と仲良くしてたもんね。
その時に習得したんだろうか。
・・・芸は身を助けるって、こゆ事?
「じ、じゃあ、お願いするよ。あたしを乗せてね?」
「うああ~」
「あの! ぼくはどうすればいいですか?」
凍雨君が慌てて手を上げる。
牛の背中はふたり乗るぐらいで精一杯。三人はちょっと無理そう。
「大丈夫ですわ。アンソニーがいますもの」
「え!? ぼ、ぼくペンギンに乗るんですか!?」
「何おっしゃってますの? ペンギンになんて乗れるわけがありませんでしょ?」
「・・・そうですよね。あぁ無駄にビックリした」
「アンソニーが牛に乗るんですのよ」
・・・・・
はい?
「ですから、アンソニーが牛に乗って凍雨さんを権田原までお連れいたしますわ」
「はあぁ!? ペンギンが乗牛するんですかあ!?」
「そうですわ。当然でしょう?」
ごく普通の顔でそう断言するお岩さん。
驚愕するあたしと凍雨君の視界に、ちょっと凄い光景が見えた。
アンソニーが、いつの間にかちゃっかり牛の頭の上に乗っかってる・・・。
キリリと引き締まった雄々しい表情で、しっかりと前方を見据えながら・・・。