神様修行はじめます! 其の三
いざという時に、他の誰よりも多大な犠牲を払ってくれる存在だからこそ・・・
皆は門川君を崇めたて敬う。
なんの役にも立たない、守られるだけの、お飾りの威張るだけの当主など存在価値は無い。
そんなの誰も当主として認めない。
それこそが、当主の座。
御簾の向こうの女の人は、真剣なんだ。
本当にこの世界を守るために手を尽くそうとしているんだ。
そして門川君の当主としての地位を守ろうと、皆に認めさせようとしてくれている。
そのためなら、自分はあえて悪役に徹すると言っているんだ。
あんなに・・・あんなに苦しげに泣き続けながら。
立場は違えど、この人は味方だ。
門川君や世界を自分なりに精一杯守ろうとしている味方なんだ。
彼女の悲しい泣き声に胸が締め付けられ、切ない感情が膨れ上がる。
あたしの目にも、やるせない涙が溢れた。
いったいどうすればいい!?
どうすればこの現状を切り抜けられるんだろう!
どうしても誰かが犠牲になるしかないの!?
あぁ、やはり千年前の悲劇を繰り返すしか道は無いんだろうか。
分からない!! どうしても・・・・・
あたし達には、どうしても分からないんだよぉ!!
「そうか。良く分かった」
・・・・・
へ??
淡々とした門川君の声。
空間に充満した、この上ない切なく苦しい悲しみを、彼はアッサリぶった切って断言する。
「とりあえず今は時間が無いのでこの件は後回しだな。追って沙汰する」
「ふむ。では行くぞ永久」
「あぁ。ほら行くぞ天内君」
すたすたすた・・・・・
門川君と絹糸が、さっさとこちらに背中を向けて歩き出した。
ちょ・・・ふたり共、置いてかないでよ!
いや! ってゆーか・・・えぇぇ!? なにその反応!?
皆は門川君を崇めたて敬う。
なんの役にも立たない、守られるだけの、お飾りの威張るだけの当主など存在価値は無い。
そんなの誰も当主として認めない。
それこそが、当主の座。
御簾の向こうの女の人は、真剣なんだ。
本当にこの世界を守るために手を尽くそうとしているんだ。
そして門川君の当主としての地位を守ろうと、皆に認めさせようとしてくれている。
そのためなら、自分はあえて悪役に徹すると言っているんだ。
あんなに・・・あんなに苦しげに泣き続けながら。
立場は違えど、この人は味方だ。
門川君や世界を自分なりに精一杯守ろうとしている味方なんだ。
彼女の悲しい泣き声に胸が締め付けられ、切ない感情が膨れ上がる。
あたしの目にも、やるせない涙が溢れた。
いったいどうすればいい!?
どうすればこの現状を切り抜けられるんだろう!
どうしても誰かが犠牲になるしかないの!?
あぁ、やはり千年前の悲劇を繰り返すしか道は無いんだろうか。
分からない!! どうしても・・・・・
あたし達には、どうしても分からないんだよぉ!!
「そうか。良く分かった」
・・・・・
へ??
淡々とした門川君の声。
空間に充満した、この上ない切なく苦しい悲しみを、彼はアッサリぶった切って断言する。
「とりあえず今は時間が無いのでこの件は後回しだな。追って沙汰する」
「ふむ。では行くぞ永久」
「あぁ。ほら行くぞ天内君」
すたすたすた・・・・・
門川君と絹糸が、さっさとこちらに背中を向けて歩き出した。
ちょ・・・ふたり共、置いてかないでよ!
いや! ってゆーか・・・えぇぇ!? なにその反応!?