神様修行はじめます! 其の三
「まさかとは思うけど、里のみんなに吊るし上げられたり、とか・・・」
「あの里の連中が、そんな粘っこい真似をするわけがあるまい」
「そうだとは思うけど・・・」
「それに、凍雨君の事ならすでにセバスチャンが気付いていたよ」
「え!?」
気付いてた!? どーして!? なんで!?
「いつ気が付いたの!?」
「彼が転移の宝珠を使って現れた時点で、雲行きが怪しいとは思っていた」
えぇ!? そうなのおぉぉ!?
「宝物庫は恐ろしいほど厳重に警備されておる。ドサクサ紛れじゃろうと、我でも忍び込めぬわ」
「ずっと僻地にいた彼には、宝物庫に入る手立ても宝珠を発動する知識も無いはずなんだ」
「と、いうことは・・・」
「小僧を手引きした者がいる、という事じゃ」
・・・・・。
あたしは口をポカンとあけて聞いていた。
じゃ・・・じゃあ、さ・・・
「知ってたのならなんで黙ってたのおぉ!?」
「確信も証拠も無いんだ。問い詰めたところで彼は否定しただろうし、何も語らなかったろう」
「そんな時間は無かったからのぉ。とにかく権田原を優先せねばならぬ」
「非常時だったからな。彼にも深い事情がありそうだった」
「あ、うん。一族の人達を人質にとられて、泣く泣く言いなりに・・・」
「やはりそうか。そうだろうと思ったよ」
「長老達にずらりと揃って脅されては、新米の当主など太刀打ちできぬわ。やれやれ・・・・」
絹糸は首を振り、溜め息をついた。
門川君は沈んだ表情になる。
たぶん、凍雨君はあたし達と親しげにしてたから目を付けられたんだ。
それに氷血の当主となれば、これから門川君が特別に目にかけるだろうし。
凍雨君の力が上層部で大きくなるのは、あの連中には不都合。
彼自身の存在も目障りだったんだろう。
今のうちに弱みを握って潰しておくつもりだったに違いない。
「あの里の連中が、そんな粘っこい真似をするわけがあるまい」
「そうだとは思うけど・・・」
「それに、凍雨君の事ならすでにセバスチャンが気付いていたよ」
「え!?」
気付いてた!? どーして!? なんで!?
「いつ気が付いたの!?」
「彼が転移の宝珠を使って現れた時点で、雲行きが怪しいとは思っていた」
えぇ!? そうなのおぉぉ!?
「宝物庫は恐ろしいほど厳重に警備されておる。ドサクサ紛れじゃろうと、我でも忍び込めぬわ」
「ずっと僻地にいた彼には、宝物庫に入る手立ても宝珠を発動する知識も無いはずなんだ」
「と、いうことは・・・」
「小僧を手引きした者がいる、という事じゃ」
・・・・・。
あたしは口をポカンとあけて聞いていた。
じゃ・・・じゃあ、さ・・・
「知ってたのならなんで黙ってたのおぉ!?」
「確信も証拠も無いんだ。問い詰めたところで彼は否定しただろうし、何も語らなかったろう」
「そんな時間は無かったからのぉ。とにかく権田原を優先せねばならぬ」
「非常時だったからな。彼にも深い事情がありそうだった」
「あ、うん。一族の人達を人質にとられて、泣く泣く言いなりに・・・」
「やはりそうか。そうだろうと思ったよ」
「長老達にずらりと揃って脅されては、新米の当主など太刀打ちできぬわ。やれやれ・・・・」
絹糸は首を振り、溜め息をついた。
門川君は沈んだ表情になる。
たぶん、凍雨君はあたし達と親しげにしてたから目を付けられたんだ。
それに氷血の当主となれば、これから門川君が特別に目にかけるだろうし。
凍雨君の力が上層部で大きくなるのは、あの連中には不都合。
彼自身の存在も目障りだったんだろう。
今のうちに弱みを握って潰しておくつもりだったに違いない。