神様修行はじめます! 其の三
囚われの身
そしてあたしは勢いよく立ち上がって、端境の人達に向かってペコリと頭を下げる。
今はこの人たちにかけられる、的確な言葉が見つからないけど、せめて意思表示をしたかった。
『あたし、頑張りますから』って。
世界を救うのはもちろんのこと、端境一族のこれからの事とか。
あたし達が、どんな風に未来を築いていくのか、とか。
ちょっと色々と複雑すぎて言葉にできないから、せめてもの決意表明として、心を込めて頭を下げた。
頑張るよ。
とにかくあたし、頑張るから。
だからもうちょっと待っててね。もう少しだけ。
きっとあなた達を助けるから、だから・・・
「あのお母さんの事、よろしくお願いします」
息子の遺体に寄り添って、泣き続けるお母さん。
どうかあの人の悲しみに、皆で寄り添ってあげてください。
あたしの心の声が聞こえたように、何人かがあたしに向かってしっかりと頷いてくれた。
それを見て安心して、あたしは進行方向へ目を向ける。
高くそびえる木々の間に続く一本道。
この先に雛型がいる。
千年もの間、癒されずに苦しみ続ける人が。
絹糸が真っ先に走り出し、次いで塔子さんが走り出す。
端境に対して心残りな様子の凍雨君も、意を決したように走り出した。
しま子も数歩先を行き、そこで立ち止まってあたしを待っている。
門川君も無言のまま、あたしと同じように端境に向かって頭を下げた。
途端に、一族に強い動揺が走る。
今まで奴隷身分の自分達に頭を下げる人なんて、誰もいなかったんだろう。
ましてや彼は、門川の当主だ。
でも彼にとっての、今はこれが最大限の意思表示。そして強い強い、決意の表れ。
とても言葉にできないほどの、大きな、大きな決意の証として。
今はこの人たちにかけられる、的確な言葉が見つからないけど、せめて意思表示をしたかった。
『あたし、頑張りますから』って。
世界を救うのはもちろんのこと、端境一族のこれからの事とか。
あたし達が、どんな風に未来を築いていくのか、とか。
ちょっと色々と複雑すぎて言葉にできないから、せめてもの決意表明として、心を込めて頭を下げた。
頑張るよ。
とにかくあたし、頑張るから。
だからもうちょっと待っててね。もう少しだけ。
きっとあなた達を助けるから、だから・・・
「あのお母さんの事、よろしくお願いします」
息子の遺体に寄り添って、泣き続けるお母さん。
どうかあの人の悲しみに、皆で寄り添ってあげてください。
あたしの心の声が聞こえたように、何人かがあたしに向かってしっかりと頷いてくれた。
それを見て安心して、あたしは進行方向へ目を向ける。
高くそびえる木々の間に続く一本道。
この先に雛型がいる。
千年もの間、癒されずに苦しみ続ける人が。
絹糸が真っ先に走り出し、次いで塔子さんが走り出す。
端境に対して心残りな様子の凍雨君も、意を決したように走り出した。
しま子も数歩先を行き、そこで立ち止まってあたしを待っている。
門川君も無言のまま、あたしと同じように端境に向かって頭を下げた。
途端に、一族に強い動揺が走る。
今まで奴隷身分の自分達に頭を下げる人なんて、誰もいなかったんだろう。
ましてや彼は、門川の当主だ。
でも彼にとっての、今はこれが最大限の意思表示。そして強い強い、決意の表れ。
とても言葉にできないほどの、大きな、大きな決意の証として。