神様修行はじめます! 其の三
「塔・・・・・・」

地べたに着いたあたしの腹のに、響き渡る大きな振動。

ガレキが、崩壊する。

塔子さんを飲みこんで、崩れていく。

あたしは成すすべも無く、嘘のようなその光景を見ていた。


・・・やがて。

地響きのような音がおさまって。

そして。

そして、塔子さんは・・・

いない。

いない。見えない。

そこにいたのに。

地面とガレキの間に、確かに立っていたのに。

もう、彼女がいた空間は消滅してしまった。


塔子さんは・・・

塔子、さん、は・・・・・・

塔・・・

死・・・


「塔子さああぁ―――――ん!!」


ガレキの崩壊音の消えた空間に、あたしの絶叫が響いた。

感覚の無くなった両手が、虚しく土を握り締める。

額を地面に擦りつけ、あたしはわぁわぁ泣き崩れた。


こんなのは間違いだ。こんな間違い、あってはいけない事なのに。

だから諦めなかったのに。

こんな間違いが起きてしまわないように、諦めずに懸命に頑張ったのに。

それでも、塔子さんは死んでしまった。

絶望。

こんなこと、こんなこと・・・

絶対、だめなのに・・・

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