不幸の星の下に生まれし魔王
魔王サマ―――名を楽犠(らくぎ)。

年の頃は二十代前半ぐらいでしょうかねぇ。

魔族だから、人間と比べた時の見た目の年齢だけど。。。




肩幅が広くてガタイはいいけど、のほほんとした雰囲気の方なのです。

ある人に言わせると「首から下はモデル並み」だってさ☆

顔は……三枚目かなぁ。。。

眼つきは穏やかで怖くないし、髪は短くて体育会系のお兄さんといった感じ。




そんな魔王サマは、相変わらず丈の足りないシャツと履き潰したGパンというラフな格好で、城の中庭にいた。



ってか。魔王らしくないよねぇ・・・



服装が爽やか……じゃなくて、貧乏学生っぽいし。

しかも、太陽の陽差しまで浴びてるし・・・。




僕は、窓から身を乗り出して気持ちよさげな様子の魔王サマに声をかけた。






「魔王サマ~! 桜雅様がお呼びですよ」
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