闇夜の狂宴
序章 眼下のイルミネーション
月が浮かぶ夜の街。

摩天楼の屋上に一人の少年がいた。

フェンスの外、屋上のへりに座りこみ眼下のイルミネーションを見おろしていた。

星が消えるほどの明かりの中で、人が忙しく動いている。

笑い、泣き、怒り、人は夜の街を生きている。

だが、人間達は知らない。
それがどんなに危険なことか…。


夜は彼らの時間。
闇は彼らの領域。


人間達が彼らを忘れても、彼らは確かにここに居る。

ここに居る。


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