ナンパ男との恋【番外編】
「あれ?佐々木さんじゃない?」
一人の男性が私に近寄ってきた。
佐々木さんって言ってる・・・
という事は 私の知り合い・・・
でも・・・
誰だか分からず
ただ愛想笑いを浮かべている私。
輝樹は その場から離れるように
少し先のベンチに座り
こっちを 不機嫌な様子で見ている。
「えぇっと・・・・・」
「もしかして 俺の事
誰か分からない?」
「あー・・・ごめんなさい」
「同じクラスだったじゃん」
と言われても
分からない・・・・
「ごめんなさい・・・」
謝るしかない・・・。
「いいよいいよ、
ちょっとショックだったけど・・・
そうだ、成人式行く?」
「たぶん・・・・」
「みんな 佐々木さんと会いたいって言ってたし
来てよ!」
「みんなって・・・?」
私は それほど仲の良い人はいなかったと記憶しているのですが・・・
「あ、そっか・・・俺の周りの奴らなんだけど
結構 密かに佐々木さん狙いが多かったからね。
大人になった佐々木さん見てみたいって
つい この前 話してたとこだったんだよ」
あ・・・聞かなければ良かった・・
輝樹が すごい睨んでる。