ナンパ男との恋【番外編】
下の階に着き
扉が開くと
帽子を深く被った輝樹が
そのお姉さんの方を向き
「先、どうぞ?」
「どうも・・・・」
そう言いながら
お姉さんを先に行かすと
少し笑いながら
「さすが
スーツ着て あんな顔してると
いかにも 仕事一筋ですってオーラ全開の女だな~
大人の恋愛が雰囲気的に
ピッタリって感じか。
春菜とは正反対だな?」
そんな事を言われると
何か、嫉妬みたいなものが
渦巻き・・・
「大人じゃなくて
それはそれは すいませんでしたね」
「ははは、んな怒んなよ」
「怒ってないし!」
「ほら、手。
寒いし、繋ぐか?」
「え?手・・・・?」
「あぁ、寒くないなら
別にいいけど」
「さ、寒い!うん、
手 繋ぐ」
そんな私を見て
輝樹が笑ってるのは
少し悔しいけど・・・
私の機嫌が直る言葉を
輝樹は知ってるから・・
悔しいけど・・・
仕方ない。