夕凪
今日も徐々に皆帰っていき、最後に颯太が残った。

「じゃあ、邪魔だから帰るね。」

彼は笑いながら手を振って帰っていった。


『邪魔なんて思ってないのにね。』

悠斗は部屋を片付けながら答える。

「そう?俺は思ったことあるけど。」

最近になって気が付いたけど、彼は結構独占欲の強い人かもしれない。

特に口にはしないけど、私が圭介と仲良くしていたり、2人でいるときに誰かが来たりすると機嫌が悪くなったりする。

束縛されているわけでもないから可愛い範囲なのだけれど。


そんな日は、彼は私を少し乱暴に抱く。



そして決まって彼は言う。

"ごめんね"と。


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