夕凪
―命―
そんなことを考えても、時はどんどん経っていく。
もうテストも終わり、来週からは夏休みだ。
「茉咲、今日1組行った?」
今日もまた、右側から聞こえるうるさい声。
『行ってないけど。』
「杏、風邪ひいてるみたいなんだよね。」
『見舞いに行けばいいじゃん。』
「でも、ほら。俺しつこいし。」
あら。よく御存じで。
『学校来てないの?』
「メール返ってこない。」
あまりに心配する圭介が少し可哀想になって、里奈にメールをしてみる。