夕凪

リビングに入ってきたのは、いつもの元気な圭介ではなかった。


「………………どうしよう。」


圭介は涙声で皆の顔を見ずに喋る。



「どうしようじゃねーよ。」


今まで聞いたことのない悠斗の低い声に皆が顔を上げた。


「お前がしたことだ。責任とれ。」


彼は冷たくそう言い放つと階段を上って、2階に行った。


『圭介、杏は?どうしたいって?』


圭介は下を向いたまま、首を振る。
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