夕凪


家に着くと悠斗と颯太がソファーに座って、スイッチのついていないテレビを見ていた。

その背中があまりに小さく見えて、私はリビングに入るなりテレビのリモコンを手にした。

テレビをつけると2人もスイッチが入ったかのように、ふっと笑った。


「たぶん、昼前にみんな来るよ。」


悠斗はそう言うと制服のネクタイを外した。

今日は学校に行かないことが決定したらしい。
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