夕凪


家にいると、突然颯太からの電話。

圭介や悟とは、よく連絡を取るけど颯太からの電話は珍しいことだった。


『もしもし。』

「あ、茉咲?今平気?」

『うん、平気だよ。どうしたの?』


颯太は最初は言葉を濁していたものの、意を決したのかゆっくりと喋り出した。


「最近、悠斗の家行った?」


『いやー、家はしばらく行ってないかも。』


悠斗とは会ってはいるものの、家にはしばらく行っていなかった。


「あいつ、家に女連れ込んでるかも…」

『へ?どうゆうこと?』


動揺した自分を落ち着かせる為に窓を開けると冷たい風が私の部屋を通った。
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