夕凪
「茉咲、今日はごめん。でも、俺はこのままじゃ良くないと思うよ。」
颯太は私を家まで送ると、そう言い残して帰っていった。
家に入ると晩御飯の良い匂いがする。
だけど、今の私はご飯が喉を通るような状態ではなくて。
リビングに顔を出すとすぐに階段を上って2階へ行く。
ベットに寝転ぶと、今日1日の出来事が頭の中で甦る。
そういえば、昼間悠斗からメールがきていたけど返していなかった。
1度携帯を手にしたもののまた枕の隣に戻す。
私はそのまま深い眠りについた。
何度か起こされた着信に腹が立ち、途中電源を切ったことは覚えている。
その日の夢は覚えていないけれど、なんだか、
あまり良くない夢だったことは確かで。