夕凪
「あ、違う違う。杏と話して、夏休み中にまたみんなで遊ぼうってなってさ!」

『あぁ、そんなこと。いいよ。』

「バーベキューかなんかしたいねって。」

『任せるよ。杏と決めな。』

「そうだな。じゃあ、また連絡するよ!」

『はいはい。また……』


"ツ- ツ- ツ- ツ- ツ-"


浮かれている圭介は、また人が話し終わる前に電話を切る。

杏と仲良くなれて嬉しいんだ。

今日は許してやろう。


私はカバンの中から手帳を取り出すと、1ページ目にはさまれたメモを取り出した。

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