夕凪

次の日は映画を見に行った。

私は緊張して映画の内容なんて覚えていないし、悠斗くんは夢の中だった。

あとから聞くと
「緊張して昨日は全く寝れなかった。」
と、彼は笑っていた。

普通なら一緒に映画を見に行って、相手が眠っていたら腹が立つのだろうけど、そんな所すら彼を可愛いと思う自分がいて。

なんだか、そんな自分が少しだけ可愛かった。

映画の後、2人で海に行った。

もう日は暮れ始めていて、水平線に夕日が半分以上飲み込まれていた。

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