夕凪
「なんか、ごめんね。つい喋っちゃった。」
彼はもう、いつもの笑顔に戻っていた。
だけど、そんなあなたを見て
"側に居たい"
素直にそう思ったんだ。
出逢って3日目にそんな気持ちになることは子供の恋愛だと笑われるのだろうか。
少なくとも今の私がそうは思わないから、きっと運命で奇跡なんだと思う。
彼を抱き締めると、彼の腕が私の背中に回る。
彼は私の存在を確かめるように、何度もきつく抱き締めた。
そんな2人を、夕凪だけが見守っていた。