夕凪
教室に入ると、黒板に出席番号順に座席表が書かれていた。

私は窓側の1番後ろの席。

カバンを置いて席に座ると窓から中庭を眺めた。

小さな池とベンチが沢山並んでいる、公園のような中庭。

そこには部活で登校している上級生が楽しそうに話している。

最初は面倒なだけと思っていた高校も、なんだか楽しく思えてきた。


「おーい」

男の子の声がして、振り返る。

どうやら隣の席の人のようだ。
< 7 / 148 >

この作品をシェア

pagetop