夕凪

『…はい?』

恐る恐る返事をすると彼は笑顔を見せた。

オレンジ色の頭に大きな目。
可愛らしい感じの人。

「どこ中?」

『…西中。』

「俺、工藤圭介。よろしく。」

彼はにこにこしながら私を見ていた。

『…はぁ、よろしく。』

「じゃなくて!名前は?」

初対面の人と話すのが得意ではない私はおどおどとしていた。


『…緒方茉咲』

「まさき!?男みたい!」

彼はケラケラと笑いながら携帯電話を取り出した。

「まさき!番号教えてよ。友達になった記念~♪」

まだ友達と思えないのは私だけでしょうか?
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