夕凪


お兄さん。隼斗くんと話す悠斗くんは楽しそうだった。

隼斗くんも目を細めて悠斗くんの話を聞いていた。

他人から見たら普通の仲の良い兄弟。

私の目にも、そう映った。


その日は面会時間ギリギリまで話をして、帰ることになった。


「颯太、茉咲ちゃん送ってって。」

「分かってる。」


悠斗くんは満足そうに頷くと、手を振った。
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