ごめんしか言えなくて、ごめん。
「アミね、理人くんにはこれがいいと思うよ?」
――――っ!!
「これ?ほんとに?」
――ズキンッ――――。
カラオケの帰り。
香菜と別れてひとりで歩いていた私の目に映ったのは、
私とは正反対の可愛らしい女の子と笑顔で話す理人の姿だった。
だれの目から見ても、
今のあの二人はお似合いの幸せそうなカップルに見えるだろう。
君が私以外にも優しいことは知ってたよ?
誰よりも知ってるって思ってたよ?
だけど今、その子に向けてる君の笑顔は、
ずっと一緒にいたはずの私が、
一度も見たことがなかったものだった――…。