ごめんしか言えなくて、ごめん。




「アミね、理人くんにはこれがいいと思うよ?」



――――っ!!



「これ?ほんとに?」



――ズキンッ――――。




カラオケの帰り。

香菜と別れてひとりで歩いていた私の目に映ったのは、
私とは正反対の可愛らしい女の子と笑顔で話す理人の姿だった。

だれの目から見ても、
今のあの二人はお似合いの幸せそうなカップルに見えるだろう。



君が私以外にも優しいことは知ってたよ?

誰よりも知ってるって思ってたよ?


だけど今、その子に向けてる君の笑顔は、
ずっと一緒にいたはずの私が、


一度も見たことがなかったものだった――…。







< 16 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop