ごめんしか言えなくて、ごめん。

ヒロイン

結局のところ、私はずっと理人が好きだったんだと思う。

だけど、自分に自信が持てなくて、
そんな惨めな自分が嫌いで、
理人に対して自分が正直になるのが怖かったんだと、今更ながら思う。


理人があの日、ほんとに私のことを好きだと言ってくれたのだと、
今ならはっきりとわかる。

でも、自分から目を逸らしていたあの頃の私には、
理人の真っ直ぐな思いをそのままの意味で捉えられるようなきれいな心はなかったから。



君のヒロインになりたいと願う今の私にもうそのチャンスがないのは、

君がヒロインにしてくれようとした気持ちを蔑ろにした私に罰があたったんだね。