ごめんしか言えなくて、ごめん。
お友達
「それにしてもさ、」
お昼の時間は、決まって屋上で香菜と二人で昼食をとる。
教室には理人目当てにたくさんのギャラリーが集まるため、
ここが一番落ち着けるスッポトなのだ。
「それにしても、何?」
言葉を途中で切った香菜に問い返す。
口に入っていたパンを飲み込むと、
香菜は不思議そうに尋ねてきた。
「あれだけ騒がれてる外村くんといて文句の一つも言われないってすごいね」
「へ?あぁ……そいえばなんでかね?」
それは私も疑問に感じていた。
私が理人にお似合いの可愛い娘ならわからんでもないが、
はっきり言って私はがさつでどちらかと言えば男勝りに見られがちだと思う。
「あれか、きっと唯にしめられるのを恐れているんだね(笑)」
「なんやそれ(笑)」
二人して笑いあう。
でも、この答えがすぐわかることになるなんて、
このときの私たちは想像もしていなかった―…。