ピンクの海と紫な空

俺はチュカの席に行く

『ちゅーか』

無反応…

『ちゅかちゃーん?』

俺はチュカ顔を覗き込むように、チュカの横にしゃがんだ


『さっきシカトしてごめんねっ』


『…ムカツク』


あれれ?


チュカは席を立ってツカツカ教室を出て行った


『レイー俺昨日言ったよなぁ?』

呆れ顔のソウちゃんが言う


1限は体育

アリーナに移動した


俺とソウちゃんはアリーナの隅にあるマットに寝転びながら高い天井を見ていた


みんなバドミントンをしたり卓球したり…

女の子はバレーボールをしている


『ギャル男達話してるの聞いた。』

とソウちゃん


『彼女いたんだな』


『…昨日できた』


『なら、芦屋に言うべきだろ?』


『何で?チュカは晃平くんが好きなんぢゃん。今日だって一緒学校来たって…』


『アイツら幼なじみなだけだぞ』

へ?

『そーなの?』

『何勘違いしてんの?』

まぢかよ…


俺はバッと起き上がった


体育にチュカの姿は無く、きっとあそこにいる


『ソウちゃん、俺保健室いってきます』


『いってらっしゃーい』

ソウちゃんはただ何も聞かずに俺に手をヒラヒラ振った



アリーナの重いドアを開けて、俺は4階までの階段を上った
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