君はここにいる
「さっきのは何だったんですかねー」
厚くて大きな丸いクロブチメガネ
誰よりも小柄な女の子は何かのパーツをいじりながら呟く
「あのアホ面は何も聞かされていなかったんじゃないか」
つまらなそうに呟くのはシリウス
鼻を鳴らして反論するのは星野晴明
「そないなわけないやろ?ここは烏乃学園やぞ」
「ならあいつの態度は何だって言うんだ?」
「ん~……あっ!響、お前何か聞いてないんか?」
投げ掛けられた言葉に小さく首を横にふったのは、教室の後ろに座った少年
物静かな少年は淡々とした口調で言った
「梔零次…………彼の声、聞こえなかった」
「どういうこと?」
一様に目を見開いたが、呟いたのは白髪の少女
先程は輝夜(かぐや)と呼ばれていた