ケチャップのないオムライス【短編】
私に決断をさせてくれた、
あのふっくらとした彼女は今頃どうしてるだろう。
新婚生活をスタートさせて旦那さんと仲良くしているかな。
私は教えてもらった。
一緒にいて心から笑顔になれなきゃ意味がないってことを。
最後に残った荷物を抱えてパンプスに足を滑らせる。
この鍵を使うのも今日で終わり、これから大家に返しに行こう。
ありがとう貴史。
ありがとう、花嫁さん。
End