ケチャップのないオムライス【短編】



そこまで言わせて、

私は彼の頬を真っ赤に腫れさせた。




悔しい。




こんな男に、弄ばれたようなものだ。

涙は我慢した。
泣いては負けてしまう。


「お幸せに」
憎しみたっぷりに言い放って喫茶店を出た。





帰り道、私は雄一に電話をかけていた。
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