女子高生始めました。
思い出したように、室内に目をやる。


「もう一人ルームメイトが居んの。
 今訳あって沈んでるけど、普段は元気で明るい子なんよ。
 ちょっと待ってね」


そう言って扉を閉めて、菜月は再び室内に戻った。


寮長は、あとは俺達が勝手にするように言って立ち去って行った。


「なあ、今の菜月ちゃん、めっさかわいくね?」
「お前がレの道に目覚めるなんてな」
「元は違うやろが!」


潤は小声で怒鳴って、俺の頭を叩いた。


にしても、遅いな。


十分くらい経ってんちゃうか?
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