女子高生始めました。
痺れを切らしたらしい潤が叫ぶ。


あいつは、自が出てんの自覚ないんかよ。


幸い周りの女子は、微笑ましく笑ってくれてるけど。


「やほ、千紗。
 橘さん……やっけ?
 よろしく!」


側に居た女子が笑顔で言った。


俺もそれに返す。


「転校生は、とりあえず後ろやねんてさ」
「ふーん」


それからは、教師の合図まで喋り通し。


どこから来ただの、好きな芸能人だの彼氏はいるかだの質問がわんさか。


苦手やけど、これからの生活を思うと、当たり障りない付き合いはしない方がいいらしい。
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