女子高生始めました。
「なあ、お前千紗ちゃんの噂聞いたか?」


冷房が効いた俺の部屋で勝手に寛いだその仕草は、まさに男だった潤そのもの。


千紗の名前を聞くだけで、ひどく胸が痛む。


元気でサバサバとした性格を表すかのように、前髪が短くてふんわりカールのセミロングに小さな顔には絶えない笑顔。


「寮に閉じこもって、沈んどるってさ」
「ふーん……」


今の俺には、駆け寄ることも抱き締めることも出来ひん。


それが、歯痒くてならない。


「お前は、大丈夫なんか?」
「なわけあるか」
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