Loneliness
記憶
今でも はっきりと覚えている、
あの日の出来事。
俺の世界が、がらりと変わった、
大きく塗り変えられた あの日。
俺は、たった6歳で、
大人の世界の汚さを、
理不尽を押し付けられるしかない
子供の虚しさを、初めて知った。
それ迄の幸せが
まやかしだったとは思わないが、
それでも、
俺が未来に希望を持てなくなったのは、
言う迄も無い。
平凡で居たい。
普通で良い。
質素で構わない。
ありふれた、平凡な願いすら、
俺は叶える事を許されなかった。