Loneliness
背中に剣が突き刺さっているのに気付く。
あの速さで戦っていた俺を
攻撃 出来るのは。
「……全く、何て奴だ。」
団長以外、居ない。
「まさか こんな奴が居たとは。」
背中に足を乗せられ、
刺さっていた剣が抜かれる。
余りの痛みに堪らず呻いた。
次いで脇腹を蹴られて
仰向けに される。
橙の髪と黄色の瞳が視界に映った。
「……お、親父……。」
先程 俺が殺そうと した青年が駆け寄る。
同じ色の髪と瞳を持つ事と
彼の言葉から、
団長と青年は親子なのだと解った。
「まだ若いじゃないか。」
無表情で、団長は俺を見下す。
「……う……ぐっ……。」
腹を思い切り踏み付けられて、
痛みに目を瞑った。