Loneliness
【Talk:テューロ】
不意に背中が痛んで、俺は目を開けた。
光が無い薄暗い空間に、俺は居た。
光が無いのに薄暗いのは、
何処かに灯りが在るからだろうか。
痛む背中に手を当てようとして、
気付いた。
動かない。
いや、正確には、少しなら動く。
しかし、両手首に
冷たい鉄の感触を感じる。
ゆっくりと見上げて、
自分が置かれている状況を理解した。
灰色の天井、灰色の壁、
灰色の床、鉄の格子。
其処は、独房のようだった。
両手首には重い鉄の枷が付いていて、
其処から伸びる鎖が
俺が背中を付いている壁と
垂直に なっている壁の
接着面に固定されていた。
つまり俺は今、
壁に背を付けられて床に座らされ、
両手が万歳を するように
上に上げられている。
足は自由だが、
手を動かせれなければ完全に
束縛されていると言っても良い。
それに。
「…………っ。」