never give up
チャイムが鳴って授業が終わり、クラスメイトは一目散に教室に戻っていった。

「辺見。」

一人で帰ろうとした私は、先生に呼び止められた。

「はい。」

慌てて理科室に戻る。

「加藤たちがモーターカーを作っていたとき、お前は何をしていた?」

先生は、問い詰めるような厳しい表情と口調で言った。

「それは…。」

途端に、先ほどの状況が思い浮かんだ。しかし、それを先生に言うわけにはいかなかった。

「…昨日夜更かししてて、つい寝てしまいました。すみません。」
「そうか…。珍しいな、辺見が授業中に寝るとはな。今日は早く寝るんだぞ。」
「はい。」

先生は心配そうに私を見た。それを見て、嘘をついてしまったことを申し訳なく思いながら、私は理科室を後にした。
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