呪信メール
「そういう富永さんこそ、そんなに可愛かったら、彼氏の二人や三人はいるんでしょ?」



松田は少しドキドキしながら、さり気無さを装って聞いてみる。



「やだなぁ~いるわけないじゃないですか」



「えっ、何で?」



「何でって言われても、こっちが聞きたいですよ。私男の人と付き合ったことないんです」



「えっ、嘘でしょ?」



「それが嘘じゃないんですよ。女子校から女子大に進学して、周りに男性がいなかったのもあるんでしょうけど、気がつけば、彼氏イナイ歴イコール年齢で、二度目の年女を迎えちゃいました」


若菜は少しはにかんで笑った。
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