呪信メール
「じゃあ」


「うん」



時刻は午後九時。


沙良の自宅まで直人が送り、抱き寄せて初めての口づけを交わす。



「帰りたくないよ」


沙良が泣きそうな顔で甘えた。



「俺だって帰したくないよ。でも……いいの?」



沙良の家のほうをチラッと見る。



「ううん。絶対に怒られる」



「だよね」


直人はクスッと笑った。

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