呪信メール
実は直人にも、心当たりを聞かれたけど、当然教えられるわけがない。



高校生のときに、同級生の女の子を自殺に追い込んだなんて……。



「じゃあまた明日」



「うん」


ずっと直人といたいけど、両親が許してくれるはずがない。



沙良は後ろ髪を引かれながら、直人に背を向け玄関のドアを開けた。



「お帰り」

「お帰り沙良」



「うん。ただいま」


リビングには父と母がいた。
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