蒼の光 × 紫の翼【完】
『やっぱり最後までチョコどっぷりだったよ……』



わたしはその後1時間ほど補習の勉強をして、クーラーががんがんに効いた教室を後にし、家にたどり着くな否や愛しのトッポの元へと一目散に走った。

そして、トッポを一袋開け、その中の一本をぱくっと口に含んだんだけどチョコが、チョコがぁ……

わたしは仕方なく、箱ごと冷蔵庫にトッポを突っ込んだ。

そして、志織にこのことをLine(スマホのアプリ)で報告。



『いいじゃないの、トッポのひとつや二つ。大学に落ちたわけじゃないんだから』

『トホホ(;´д`)……』

『じゃあ、誕プレでトッポもあげるから』

『ほ、ほんと?!』

『ほんとよほんと。誕生日は……って、明日?!完全に忘れてたわ……』

『え、ひどいんですけど』

『うーん、明日は無理かも。手渡しであげられるのはこれで最後かもしれないし。ちゃんとしたのをあげたいから遅れてもいい?』

『うん、待ってるね!』



わたしはスマホをoffにして、ベッドにダイブした。


……手渡しであげられるのはこれで最後かもしれない、か。


大学に入っちゃえば、簡単にはすぐに会えなくなる。この高校に入って一番目にできた友達。特待生だから、クラスのメンバーは3年間変わらない。

部活もそんなに盛んじゃないから、わたしも部活に入らなくて友達はなかなかできなかった。

でも、明るくて人気者な志織のおかげで友達がだんだん増えていった。

そんな志織と離ればなれになってしまう。卒業しても連絡は取り合おうとは話はしているけど、でもやっぱり寂しい。



わたしは目からこぼれたものを無視して、そのまま眠りについた。


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