私の中のもう一人の“わたし” ~多重人格者の恋~
ITセクションには仕事でちょくちょく来るけど、何度来ても苦手なのよね、ここ。だって、根暗でオタクっぽい人ばかりで、何て言うか、人間味が感じられないんだもん。
ここには部署が一杯あって、こっちは要件をきちんと伝えてるのに、「それはあっちかな」とか「こっちかな」とか言われて、私達は何度も“たらい回し”にされた。
「いい加減にしろよ! ここは役所か?」
当然ながら気が短そうな岩崎さんは怒り出し、大声で怒鳴った。すると……
「岩崎君、どうしたの?」
どこからか細身で色白で、少しなよっとした感じの男の人が出て来た。顔は醤油顔で、ちょっとジャニーズ系?
ここにこんな人がいたんだあ。知らなかったわ……
「おお、玉。そうか、おまえの職場はここだったな。実はさ……」
岩崎さんはその人にIDカードの件を簡潔に説明した。どうでもいいけど、私を連れて来た意味ないじゃん。
それにしても、“玉”って? この人の名前かしら?
取り敢えず“玉ちゃん”って憶えておこうっと。うふっ。この人、私好みかも……
ここには部署が一杯あって、こっちは要件をきちんと伝えてるのに、「それはあっちかな」とか「こっちかな」とか言われて、私達は何度も“たらい回し”にされた。
「いい加減にしろよ! ここは役所か?」
当然ながら気が短そうな岩崎さんは怒り出し、大声で怒鳴った。すると……
「岩崎君、どうしたの?」
どこからか細身で色白で、少しなよっとした感じの男の人が出て来た。顔は醤油顔で、ちょっとジャニーズ系?
ここにこんな人がいたんだあ。知らなかったわ……
「おお、玉。そうか、おまえの職場はここだったな。実はさ……」
岩崎さんはその人にIDカードの件を簡潔に説明した。どうでもいいけど、私を連れて来た意味ないじゃん。
それにしても、“玉”って? この人の名前かしら?
取り敢えず“玉ちゃん”って憶えておこうっと。うふっ。この人、私好みかも……