私の中のもう一人の“わたし” ~多重人格者の恋~
私はリーダーから岩崎さんのカードを抜き、重い足取りで岩崎さんの元へ歩いて行った。
「何かわかった?」
「はい。それがですね、権限が全部消えてました」
「なにー!? なんでそうなる?」
「おそらく会社を辞めた人の誰かと間違えられたようで……」
「なんだ、それ? ひでえミスもあるもんだな。すぐに復旧してくれんだろうな?」
「それがですね……」
ああ、いやだなあ……
「何だ? どうした?」
「もう一度、その……」
「ん?」
「登録申請をしていただく事に……」
「はあ?」
「…………」
「なんか聞き違えたみたいだから、もう一度言ってくれる?」
「あ、はい。再度部署の方にお願いして、登録の申請を……」
「ふざけんな!」
案の上、岩崎さんは大変なお怒りようで、その怒鳴り声はきっとフロア中に聞こえたと思う。
私って、なんて損な役回りなのかしら……
「何かわかった?」
「はい。それがですね、権限が全部消えてました」
「なにー!? なんでそうなる?」
「おそらく会社を辞めた人の誰かと間違えられたようで……」
「なんだ、それ? ひでえミスもあるもんだな。すぐに復旧してくれんだろうな?」
「それがですね……」
ああ、いやだなあ……
「何だ? どうした?」
「もう一度、その……」
「ん?」
「登録申請をしていただく事に……」
「はあ?」
「…………」
「なんか聞き違えたみたいだから、もう一度言ってくれる?」
「あ、はい。再度部署の方にお願いして、登録の申請を……」
「ふざけんな!」
案の上、岩崎さんは大変なお怒りようで、その怒鳴り声はきっとフロア中に聞こえたと思う。
私って、なんて損な役回りなのかしら……