私の中のもう一人の“わたし” ~多重人格者の恋~
二人でご飯を食べ、結構な時間になったのでそろそろ寝ようか、という事になった。
私は押入れから客用の蒲団を出して畳の上に敷いた。それはもちろん剛史さん用で、私はいつも通りに自分のベッドで寝るつもり。
「このところ干してないから、ちょっと湿っぽいかもしれません」
「ん? ああ、全然大丈夫。雑魚寝するつもりだったから助かるよ」
剛史さんは蒲団をポンポンと叩き、笑顔でそう言ってくれた。ちなみに剛史さんは白い肌着に紺色のトランクスというお姿。私としては、目のやり場にちょっと困ってしまう。
「私は隣の部屋で寝ますので、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
という事で私はベッドで横になったのだけど、やたらと目が冴えて眠れそうもなかった。剛史さんの存在が気になるし、天井を見ているとあの玉田さんの顔をした人を思い出してしまう。怖くなって横を向くと、今度は後ろに誰かいるような気がして怖くなり、慌てて寝返りを打つ。すると、また後ろが怖くなって寝返りを打つ。それを何度か繰り返した。
バカみたい。これじゃきりがないわ。
隣の和室からは微かにテレビの音が聞こえてくる。剛史さんも眠れないのかしら……
私はベッドからストンと降りると、そーっと仕切りの襖を開けてみた。
私は押入れから客用の蒲団を出して畳の上に敷いた。それはもちろん剛史さん用で、私はいつも通りに自分のベッドで寝るつもり。
「このところ干してないから、ちょっと湿っぽいかもしれません」
「ん? ああ、全然大丈夫。雑魚寝するつもりだったから助かるよ」
剛史さんは蒲団をポンポンと叩き、笑顔でそう言ってくれた。ちなみに剛史さんは白い肌着に紺色のトランクスというお姿。私としては、目のやり場にちょっと困ってしまう。
「私は隣の部屋で寝ますので、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
という事で私はベッドで横になったのだけど、やたらと目が冴えて眠れそうもなかった。剛史さんの存在が気になるし、天井を見ているとあの玉田さんの顔をした人を思い出してしまう。怖くなって横を向くと、今度は後ろに誰かいるような気がして怖くなり、慌てて寝返りを打つ。すると、また後ろが怖くなって寝返りを打つ。それを何度か繰り返した。
バカみたい。これじゃきりがないわ。
隣の和室からは微かにテレビの音が聞こえてくる。剛史さんも眠れないのかしら……
私はベッドからストンと降りると、そーっと仕切りの襖を開けてみた。