私の中のもう一人の“わたし” ~多重人格者の恋~
私と剛史さんは、大輔さんの何ていうのかはわからないけど、車高の低いカッコいい車の後部座席に乗せてもらった。もちろん前の座席には大輔さんと加奈子さん。
「どうもすみません」
「いいえ、いいんですよ? ちょうど方向も同じですしね」
後ろから見ていても、加奈子さんと大輔さんのラブラブぶりはヒシヒシと私に伝わって来た。
「ねえ、今度またドライブしない?」
「おお、いいですね。今度はどこに行きましょうかね?」
「そうね……やっぱり山かなあ」
「加奈子さんって高い所が好きですもんね?」
「実はそうなのよ……」
はあ~、いいなあ。私も剛史さんとドライブしたいなあ。剛史さんって、車の免許は持ってるのかしら。聞いてみようかな。
と思って横を向いたら、剛史さんが私を睨んでた、と思う。彼はすぐに横を向いちゃったけど、確かに私を怖い目で見てたと思う。私、なんか悪い事した?
「おやすみなさい」
「またね?」
アパートで降ろしてもらい、お二人に別れを告げて私達は部屋に入って行った。
部屋の明かりを点け、換気のために窓を開けていたら、背後でドサッとバッグを床に下ろす音がした。私は後ろを振り向き、
「シャワーを……」
“浴びましょうか?”と言おうとして固まってしまった。だって、剛史さんが私をジッと睨んでいたから。
「剛史さん……?」
「あなたって、浮気症なのね?」
「えっ?」
それってどういう意味? っていうか、なぜに女言葉?
「どうもすみません」
「いいえ、いいんですよ? ちょうど方向も同じですしね」
後ろから見ていても、加奈子さんと大輔さんのラブラブぶりはヒシヒシと私に伝わって来た。
「ねえ、今度またドライブしない?」
「おお、いいですね。今度はどこに行きましょうかね?」
「そうね……やっぱり山かなあ」
「加奈子さんって高い所が好きですもんね?」
「実はそうなのよ……」
はあ~、いいなあ。私も剛史さんとドライブしたいなあ。剛史さんって、車の免許は持ってるのかしら。聞いてみようかな。
と思って横を向いたら、剛史さんが私を睨んでた、と思う。彼はすぐに横を向いちゃったけど、確かに私を怖い目で見てたと思う。私、なんか悪い事した?
「おやすみなさい」
「またね?」
アパートで降ろしてもらい、お二人に別れを告げて私達は部屋に入って行った。
部屋の明かりを点け、換気のために窓を開けていたら、背後でドサッとバッグを床に下ろす音がした。私は後ろを振り向き、
「シャワーを……」
“浴びましょうか?”と言おうとして固まってしまった。だって、剛史さんが私をジッと睨んでいたから。
「剛史さん……?」
「あなたって、浮気症なのね?」
「えっ?」
それってどういう意味? っていうか、なぜに女言葉?