電車であった彼女
クソッ! このままじゃあ、このオッサンに負ける。
せめて、この子が証言してくれたら…


そんな思いで彼女を見ると、ワナワナと口を震わせていた。


この子。そんなにも怖かったのか…


そう思っていたら、


「そこのオヤジ! さっきから聞いてたら言い逃ればかり言いやがって。お前があたしのお尻を触ったんだろうが。それなのになにが触ってないだ」


彼女はそう怒鳴っていた。


はぃ? マジで?


僕の彼女の想像がガラガラと崩れ去っていった。




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