電車であった彼女
神宮さんはまだ「うんと…その…」って言葉を探している。


クスリッ


僕はそんな神宮さんがかわいくて悩んでる姿もなんだか可笑しくて笑ってしまった。


「なっ! 笑うなんてひどーい!!」


ブスゥッてした顔で僕を見る。


そんな顔もまたかわいくて…


「かわいい…」


「えっ!」


ポソッて小さな声で言ったはずなんだけど、神宮さんに聞こえてたみたいで顔が真っ赤になっていた。


神宮さんを見ていたら、僕も一緒になって赤くなってしまっていた。






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