電車であった彼女
「彼女に会いたいよ。だけど、僕は彼女にたいして何もしてない!」


関川は一度ため息をつき言葉をためる。


「じゃあさ、そのことを彼女に言えばいいじゃないか」


「言うって言ってもなんて言えばいいんだよ!」


自分のふがいない言葉、自信のなさに苛立ちを覚えてしまう。


「はぁ〜。そう苛立つなって
ならお前の携帯貸せ」


関川はそういいながら僕の手から携帯を奪い取った。


「ちょっ…」


「黙って見とけって」


関川はニヤリッと笑いながらカチカチと携帯を動かす。


「ほぃっと。送信〜♪」


「お前。何したんだよ!」


「あぁ。これ返す」


関川はそういって僕に携帯を返す。


送信って何をやったんだよ!


僕はカチカチと携帯を動かしながら調べる。



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