電車であった彼女
神宮さんがついた席は窓から外がものすごーっく綺麗に見える穴場的な場所だった。


「すっげぇ綺麗!!」


僕は思わず感嘆の声をあげた。


「でしょ?」


神宮さんは自分のことのように嬉しそうな顔をした。


「オホン。盛り上がってる中悪いけど何にするか決めてくれない?」


気まずそうな顔をしたえみさんがオーダーを聞きにきていた。


「あっ! ごめん
本山君、勝手に選んでいい?」


「そうしてくれるとありがたいです」


慌てた様子で神宮さんは注文をした。


神宮さんが注文を終えるとえみさんがチョイチョイと手を動かしながら僕を呼んだ。



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