サイコーに不機嫌なお姫様。
「みんな……私のせいで旅行台無しにしてごめんね!」
「いいよ。なおが無事で安心したよ」
「旅行なんてまた計画立てて行けばいいんだしさ! 気にしないで」
あみちゃんと相馬の言葉になおは申し訳なさそうにしていた。
「いや、俺が悪いんだ。なおと喧嘩しちゃって……」
「ツッチーは悪くないよ!」
悪いんだよ。なおのことをすべて知りたい。
だからあの涙の理由も我慢しないで聞いて、翔汰の言うとおりに慰めてあげればよかったんだ。
「ちょっとなおと二人で話したいから寝室行っていい?」
「……寝室? 二階にあるよ」
なおを支えながら二階にあがっていく俺たち。
「そういえば二階、俺まだ見てないや」
「ぷ……見てビックリだよ」
は?
どういう意味?理解できないまま二階にあがって目に飛び込んできたものは……
布団が四人分。きれいにひかれていた。
…………………っ!!
なっ何ー!?
今日は四人でここに寝るのー!?
隣にはクスクス笑いが止まらない意地悪な姫。
「お前……だからさっき笑ってたんだな」
「だってツッチー全然気付かないんだもん! 部屋割り見たら普通分かるじゃん!」
だっ……脱力。